民進党の山尾志桜里・前政調会長(衆院愛知7区)は27日、名古屋市内で記者会見し、自らの事務所のガソリン代の不正支出が2011~12年に217万円に上ったと明かした。いずれも元公設秘書の不正請求が原因という。山尾氏は「私自身の道義的責任を感じる」と陳謝した。元秘書から全額返金を受けたとして刑事告訴は見送るという。
民進・山尾氏元秘書、領収書悪用でガソリン代不正請求か
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山尾氏によると、弁護士を通じて元秘書と事実関係を調査した結果、11年に37件50万5千円、12年には128件166万5千円の不正支出を確認した。元秘書は県内のガソリンスタンドに備え付けられた不要レシート入れから他人のレシートを持ち帰り、経費を請求していたという。不正が確認できたのは12年5月までで、元秘書は同年7月に退職したという。
山尾氏は元秘書の動機や金の使途について「確定できなかった」と述べたものの、「私、民主党総支部、後援会の政治活動に使われた事実はない」と説明した。不正に気づかなかったことには「至らず申し訳ない」と述べた。
山尾氏は3月末に民進党の初代政調会長に抜擢(ばってき)されたが、直後の4月に不正支出問題が発覚し発表、調査を進めていた。(斉藤太郎)