安倍晋三首相は26日夜、米ハワイの真珠湾を訪問するため羽田空港を出発した。ハワイ・オアフ島にある真珠湾で27日午前(日本時間28日早朝)、オバマ大統領とともに慰霊に臨む。1月に任期満了を迎えるオバマ氏と最後の日米首脳会談も行い、首相が2012年末に政権に復帰してから4年間の日米関係の総括をしたい考えだ。
首相は現地で27日、真珠湾のアリゾナ記念館をオバマ氏と訪問した後、所感を発表する。日本の現職首相が米大統領と同記念館を訪れ、慰霊するのは初めて。首相は羽田空港を出発する前、「戦争の惨禍を二度と繰り返してはならないという未来への誓い、(日米の)和解の価値を世界に発信したい」と述べた。28日夜に帰国する予定。
一方、菅義偉官房長官は26日の記者会見で「鳩山一郎首相が1956年に、岸信介首相が57年に(ハワイの)ホノルルを訪問し、真珠湾に面した当時の米太平洋軍司令部を訪問した」と明らかにした。外務省が当時の報道などの資料で確認したという。菅氏は16日の記者会見で、吉田茂元首相も51年に「米太平洋軍司令部を訪問している」と説明しており、これまでに3人の現職首相が訪れていたことになる。(内田晃)