LINEスタンプを作った学生と近藤みゆき教授(右から2人目)=渋谷区の実践女子大
恋人とのコミュニケーション手段でもあった和歌が、現代のツール「LINE」のスタンプになってよみがえった。かるたの時節である新春を前に、実践女子大学文学部国文学科(東京都渋谷区)の学生らがLINEスタンプ「実女訳 ひとこと百人一首」を作った。
スタンプ制作は、同大で平安文学を研究する近藤みゆき教授(56)の「アクティブラーニング型・課外授業」として、13人の女子学生とともに昨秋に始めた。
百人一首の中からスタンプにできそうな歌を選び、作者像、時代背景、解釈などを調べ、オンライン上のメモソフトで学生同士で共有する。授業では、スタンプ特有の「ひとこと」をどんな言葉にするか▽作者の「名札」の表記は▽絵柄は何がいいか、などを繰り返し議論。最終的に40首を富士ゼロックスの協力で制作し、発売にこぎつけた。
「歌の解釈はわかっても、『これ、スタンプに使える?』と考えると、歌を選ぶ段階から試行錯誤した。その過程が楽しかった」。立石希沙来(きさら)さん(21)はそう話す。
例えば、参議篁(さんぎたかむ…