遺体が発見された現場付近を捜索する兵庫県警のダイバーら=21日午前、兵庫県西宮市鳴尾浜1丁目、林将生撮影
兵庫県西宮市の武庫川河口で今月4日、顔などに殴られたような痕のある男性(18)の遺体が見つかり、県警が知人の少年2人(いずれも18歳)を傷害致死の疑いで逮捕していたことが捜査関係者への取材でわかった。県警は、金銭トラブルから2人が男性を暴行したとみており、2人は「殴ったり蹴ったりしていたら死んでしまった」と容疑を認めているという。
発見の20分前「山地死んだから」 西宮18歳遺棄事件
捜査関係者によると、死亡したのは同県尼崎市出身で、住居・職業不詳の山地直人さん。逮捕されたのは、中学時代の元同級生で住居不定の無職少年と、西宮市内の建設作業員の少年で、今月3日夜から4日未明にかけ、山地さんを西宮市鳴尾浜1丁目の遺体発見現場の近くで暴行し、死なせた疑いがある。
遺体は4日午前10時40分ごろ、岸壁そばの消波ブロックの隙間に仰向けで倒れているのを通行人が発見した。司法解剖で死因ははっきりしなかったが、顔や頭、足に打撲の痕のようなものが複数確認され、硬膜下血腫の疑いも判明した。
県警の捜査で元同級生らのグループが浮上。任意で2人に事情を聴いたところ容疑を認めたため、13日に逮捕したという。県警は、山地さんが元同級生らのグループから金の支払いを要求され、応えられなかったため暴行を受けたとみている。