新たに見つかった地球に似た惑星のイメージ(NASA/JPL―Caltech提供)
地球から約40光年離れた恒星の周囲を、地球に似た七つの惑星が回っていることがベルギー・リエージュ大などの国際チームによる研究でわかった。質量やサイズが地球と同程度で、地表に海が存在する可能性があるものもあるという。成果は23日付の英科学誌ネイチャーで発表される。
研究チームは米航空宇宙局(NASA)のスピッツァー宇宙望遠鏡などで、「TRAPPIST(トラピスト)―1」という恒星を観測。恒星を横切る惑星が少なくとも七つ存在することを突き止めた。
半径は地球の0・8~1・1倍程度。ほとんどの星の質量は0・4~1・4倍で岩石でできている。トラピスト―1の温度や距離などから、七つのうち三つの惑星には地表に海があって生命が存在する可能性もあるという。
これまでも地球に似た惑星は見つかっているが、チームの研究者は「今回の惑星は、地球外の生命を探す上で最も可能性の高いものだ」と説明している。東京大の成田憲保助教(系外惑星天文学)は「これまでより高い精度で半径や質量などが分かっている。七つもの地球に似た惑星が太陽系に近い恒星を周回していたことも前例がなく驚きだ。少なくとも三つの惑星に液体の水が存在する可能性が指摘されており、今後のさらなる調査が期待される」と話す。(山崎啓介)