太陽系外惑星を探す宇宙望遠鏡「TESS」の想像図(NASA提供)
米航空宇宙局(NASA)は18日、太陽系外の惑星を探す宇宙望遠鏡「TESS」を打ち上げた。2年間にわたって地球を周回し、地球と同じぐらいの大きさで、生命が存在できそうな惑星の発見を目指す。
特集:もっと!ロケット
特集:宇宙・天文
TESSは米東部時間18日午後6時51分(日本時間19日午前7時51分)、米フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から、スペースX社のロケット「ファルコン9」で打ち上げられた。
太陽のように光を放つ恒星を観測すると、周回する惑星が前を横切った場合にわずかに暗くなる。TESSはそのわずかな変化から惑星を見つけ出し、その大きさや公転の軌道、周期などをはじき出す。NASAがマサチューセッツ工科大と共同で3億3700万ドル(約360億円)かけて開発した。
NASAが2009年に打ち上げた宇宙望遠鏡「ケプラー」は、9年間の観測で2600個以上の系外惑星を見つけた。TESSはケプラーよりも400倍広い視野を持ち、ほぼ全天をカバーする。2年間で太陽系に近い恒星を中心に20万個を調べる計画だ。
太陽系の近くで惑星が見つかれば、地上の望遠鏡でも観測しやすい。研究チームは、地球と同じぐらいの大きさの惑星が50個以上見つかると期待している。(ワシントン=香取啓介)