大統領選に向けた各党の準備状況と有力とされる候補ら
韓国で朴槿恵(パククネ)氏が大統領を罷免(ひめん)され、60日以内に行われる大統領選に向けた動きが本格化する。各政党の候補者は4月初めまでに出そろう見通し。朴氏の退陣で保守に強い逆風が吹くなか、現時点では、進歩(革新)系最大野党「共に民主党」の文在寅(ムンジェイン)前代表が支持率で優位に立つ。文氏と競える候補者が現れるかが焦点になる。
「共に民主党」は大統領選の前倒しを見越し、既に3日と6日に党公認候補を選ぶためのテレビ討論会を実施し、文氏や安熙正(アンヒジョン)・忠清南道知事、李在明(イジェミョン)・城南市長らが参加した。遅くとも4月8日までに公認候補を選ぶ予定だ。
進歩系で同党に次ぐ勢力の「国民の党」は5日、保守で朴政権の与党だった自由韓国党(旧セヌリ党)は11日にそれぞれ、公認候補を選ぶ管理委員会を発足させた。自由韓国党を離党した国会議員らで結成した「正しい政党」は今月28日までに公認候補を決める。各党とも投票1カ月前までに候補を決めたい考えだ。
現状では、有力視される候補の中で文氏だけが30%以上の支持率を維持し、他を圧倒。文氏に次ぐ候補も同じ党の安氏という状況で、文氏陣営からは「党内候補選びが事実上の本選」(幹部)という声も漏れる。保守は10%を超える候補が見つからない状態だ。
安氏は、朴槿恵政権が進めた米…