大阪府北部を震源とする最大震度6弱の地震から3日目の20日、被災地は大雨に見舞われ、一部地域で避難指示や勧告が出された。休校していた小中学校や高校は一部を除いて授業を再開。建物の応急危険度判定も始まり、復旧に向けた動きが本格化した。
特集:大阪北部地震
【タイムライン】大阪北部地震
大阪府北部では活発な梅雨前線の影響で19日から雨が降り始め、被害が大きかった13市町のうち9市町に一時大雨警報が出された。地震で地盤が緩んで土砂災害の恐れがあるため、20日になって箕面(みのお)市と吹田市で計約120人に避難指示、箕面市と豊中市で計約1820人に避難勧告が出た。
地震発生から休校していた公立の小中学校は20日、茨木市や摂津市で授業を再開。高槻市では、プールのブロック塀が倒れて4年生の女児(9)が死亡した寿栄小と、敷地内で亀裂が見つかった中学1校を除く57校で再開した。
府立の高校と支援学校などでは、20日朝の時点で10校を除き再開している。
住宅の被害状況を調査する応急危険度判定は19日に茨木市と大阪市で始まり、20日には高槻市でも始まった。府南部や京都府など近隣府県から応援に来た職員約60人が調査に回る。
罹災(りさい)証明書の発行に向けた家屋の被害認定調査も、茨木市では19日から始めており、すでに申請が472件あったという。
ボランティアセンターは、すでに受け付けを始めている吹田市と茨木市に加え、20日に高槻市と豊中市で開設され、住宅の片付けやごみの搬出を始めた。
大阪モノレールも20日の始発から大阪空港―万博記念公園間で運行を再開。22日の全線開通を目指す。
総務省消防庁によると、19日午後7時時点で、死者は大阪府で5人、負傷者は2府5県で計408人。住宅の一部損壊は2府2県で計515棟。