日ロ外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)の冒頭、握手する(右から)稲田朋美防衛相、岸田文雄外相、ロシアのラブロフ外相、ショイグ国防相=20日午後1時44分、東京都港区の外務省飯倉公館、飯塚晋一撮影
日本とロシアの外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)が20日、東京都内で開かれた。核・ミサイル開発を進める北朝鮮に対し、日ロ両国が連携して挑発行動の自制や国連安全保障理事会の決議順守などを求めていくことで一致した。
日ロ2プラス2は3年4カ月ぶりで、岸田文雄外相、稲田朋美防衛相とロシアのラブロフ外相、ショイグ国防相が出席。2014年3月のクリミア併合後、ロシアが他国と安全保障問題を話し合う2プラス2を開催するのは初めて。
日本側の説明によると、北方領土をめぐって日本側がロシアの地対艦ミサイル配備や新たな師団配置の表明に懸念を示したのに対し、ショイグ氏は「自国防衛のため」と説明した。一方、ラブロフ氏は在日米軍を含む日本の弾道ミサイル防衛(BMD)について「地域の安定に影響を及ぼす」と指摘。日本側は北朝鮮への備えだと説明した。
日ロ間の防衛分野の協力では部隊間交流の一環として、年内に海上自衛隊練習艦隊がロシア・ウラジオストクに寄港する方向で調整することになった。ウクライナ問題では、東部での停戦合意を定めた「ミンスク合意」の完全な履行が必要との認識で一致した。(相原亮、駒木明義)