都議会百条委員会に証人として出席した石原慎太郎・元都知事=20日午後1時、東京都新宿区、長島一浩撮影
石原慎太郎・元東京都知事(84)が、豊洲市場問題について都議会の調査特別委員会(百条委員会)で証言した。なぜ、土壌汚染が残るガス工場跡地を移転先に選んだのか。証人喚問は石原氏で一区切りを迎えたが、多くの謎が残ったままだ。
石原元知事「浜渦に一任」 東京ガス交渉、百条委で証言
特集:豊洲移転問題
「残念ながら私、全ての字を忘れました。思い出せないことが多々ある」。濃いグレーのスーツを着た石原氏は冒頭、2年前の脳梗塞(こうそく)の影響で記憶にあいまいな点があると明かした。石原氏側の要望で質疑の予定時間は当初の3時間から1時間に短縮され、体調を考慮して医師も同行した。
質疑の間にはたびたび手元のメモに目線を送り、質問が長くなると目をつぶって天を仰いだ。2011年に560億円で豊洲市場用地を購入した契約などの具体的な経緯を尋ねられると、「担当者に一任していた」などの説明を繰り返した。
「部下に適切な指示を下すのが…