渡辺明棋王
第42期棋王戦五番勝負(共同通信社主催)の第5局が27日、東京都渋谷区の将棋会館で指され、渡辺明棋王(32)が挑戦者の千田翔太六段(22)に103手で勝ち、対戦成績3勝2敗でタイトルを防衛した。渡辺棋王は5連覇となり、永世棋王の資格を獲得した。
初タイトルを狙う千田六段が開幕戦で勝利。先に2勝をあげてタイトル奪取にあと1勝と迫ったが、最終局で渡辺棋王が底力を発揮し、竜王のタイトルと併せて二冠を守った。
渡辺棋王は2008年に永世竜王の資格を得ている。永世棋王は5連覇が唯一の条件。終局後、「(チャンスは)逃すと次はない。二つ目の永世称号を取れたのは大変うれしい」と話した。永世棋王の資格獲得は、羽生善治三冠(46)に続いて2人目。複数の永世称号資格を持つのも、現役では渡辺棋王と羽生三冠だけだ。(村瀬信也)