横断幕などを出さずに声援を送るガ大阪のサポーターら=内田光撮影
サッカーJ1ガ大阪は21日、自チームを応援する横断幕や旗などを本拠、敵地問わず試合会場全エリアで掲げることを当面禁止すると発表した。対象はJ1、J3リーグ戦、天皇杯、ルヴァン杯、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の全公式戦。同日の大宮戦から実施した。
クラブの発表によると、16日にヤンマースタジアム長居であったJ1セ大阪戦で、ガ大阪側のゴール裏サポーターが不適切な旗を掲出したという。旗はナチス・ドイツのマークと似ていて、政治的な思想を連想させると判断。ガ大阪は20日、公式ホームページに謝罪文を掲載。21日から、この旗を使用していたサポーターの所属するグループ60~70人のスタジアムへの入場を禁止した。
同日、ガ大阪の山内社長が会見し、「Jリーグやサッカーを愛する人たちに不快な思いをさせてしまい、深くおわびしたい。サポーターとクラブ双方とも、責任の重さを痛感している」と頭を下げた。山内社長によると、サポーターらに政治的思想はなかったが、ナチスのマークと認識しながら、「強いイメージを出すため」に、以前からグループのロゴのモチーフにしていたという。
■Jチェアマン「不快な思い、申し訳ない」
〈Jリーグの村井チェアマン〉 「Jリーグを心から応援してくれている人たち、海外のみなさまに不快な思いをさせてしまって申し訳なく思っている。もっと啓発する必要がある」