(21日、阪神4―1巨人)
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26日、40歳になる。本当なのだろうか。阪神の福留は、不惑を迎えるとは感じさせなかった。
一回、主導権をたぐり寄せた。高山と糸井の安打で、1死一、二塁。1ボール2ストライクから、高めに浮いた変化球をとらえた。右翼席に運ぶ先制3ラン。「たまたま最高の形」で先手を取った。
三、五回は、いずれも2死走者なしでの打席。「あっさりとアウトになるよりいい」と、詰まりながらの右前安打と、左中間への二塁打。五回は4点目のホームを踏んだ。七回の第4打席は、外に逃げる変化球を右前に落とした。達成すれば自身3度目だったサイクル安打には届かなかったが、価値ある4安打だ。
今季からユニホームの左胸には、主将を表す「C」の文字が入った。一見すると、チームを攻守で引っ張る存在――。ところが、福留にとっては少し違う。「僕はもう一度、トリ(鳥谷)にキャプテンをやってほしい。その間、僕が預かる」。昨季は入団後最低の打率2割3分6厘だった鳥谷に「今まで以上のプレーを取り戻してほしい」というエールだ。
2015年から7度対戦し、0勝4敗だった巨人のマイコラスから、初の白星を挙げた。福留は言う。「(後ろの打者に)つないで、つないで、ということをみんなでやっている」。同じ相手に何度もやられるわけにはいかない。チーム内に浸透していた意識を新キャプテンが体現した。(井上翔太)
○金本監督(神) 「4番がいきなり結果を出してくれたのが大きかった。調子を落としていて、心配していたけど」
○メッセンジャー(神) 先頭打者を一度も出塁させず、8回130球の熱投。「真っすぐを中心に、全部の球を低めに集めることができた」