参院本会議で天皇陛下の退位を実現する特例法が可決、成立し、議場に向かって頭を下げる菅義偉官房長官(右下)=9日午前10時12分、岩下毅撮影
天皇陛下の退位を実現する「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案」が9日午前、参院本会議で可決、成立した。退位日は、法の公布日から3年を超えない範囲で、皇族のほか首相ら三権の長でつくる皇室会議の意見を聴いて政令で定める。退位は天皇が終身在位制となった明治以降初めてで、江戸時代の光格天皇以来、約200年ぶりとなる。
特集:皇室とっておき
特集:これまでの退位をめぐる議論
特例法は、陛下の一代限りの退位と皇太子さまの即位を定め、退位後の陛下の称号を「上皇」、皇后さまを「上皇后」とすることが柱。皇位の継承は皇室典範で定めるとした憲法との整合性をとるため、皇室典範の付則に「特例法は典範と一体である」との規定も加えた。来週中に公布される予定だ。