無資格で遺産分割などの法律業務を行ったとして、警視庁は、東京都足立区舎人4丁目の無職、新田恒治容疑者(81)を弁護士法違反(非弁行為)や司法書士法違反などの疑いで逮捕し、14日発表した。容疑を認め「40年以上無資格で仕事を請け負い、家族を養ってきた」と話しているという。
保安課によると、新田容疑者は昨年3月、弁護士資格がないのに報酬目的で都内の80代女性から遺産分割の業務を請け負ったほか、同様に無資格なのに「司法書士・行政書士 新田恒治」と書かれた名刺を女性の親族に送った疑いがある。昨年6~12月には、江戸川区内のアパートの家主からの依頼で、家賃を滞納していた住民3人の立ち退き交渉を行う弁護士業務をした疑いもある。
同課は新田容疑者が非弁行為などで、約40年間で約1億2千万円を不法に得たとみている。2003年と09年には、東京司法書士会が、新田容疑者に対して無資格での業務をやめるよう警告していたという。