自民党の候補者調整が難航する主な選挙区
10月の衆院選に向け、自民党の候補者調整が一部で難航している。理由の一つに、公認候補者の選定に強い権限を持つ二階俊博幹事長の派閥拡張路線がある。前回衆院選で立候補して自民候補に勝った無所属議員が二階派におり、小選挙区内で他派閥の自民現職との公認争いを呼んでいる。
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「選挙までに党籍を回復して、公認を与えなければ。選挙が終わって公認をもらってもしょうがない」
和歌山市を訪れた二階氏は23日、埼玉11区の小泉龍司、山梨2区の長崎幸太郎両氏の党公認を目指す考えを記者団に強調した。
小泉氏は2005年の郵政選挙で造反して自民を離党、長崎氏は刺客として当選したが後に離党した。2人はその後の衆院選で、無所属で当選してきた。ともに自民党員ではないものの、二階派の特別会員となっている。
一方、両選挙区には自民現職がいる。山梨2区の堀内詔子氏と、埼玉11区の今野智博氏だ。19日には堀内氏が所属する岸田派の岸田文雄政調会長と、今野氏が所属する細田派幹部の塩谷立・党選挙対策委員長が党本部で会談。幹事長の攻勢に、岸田、細田両派は一歩も引かない構えを見せる。