予定地では加計学園が新設する獣医学部の建設が進む=10日午前、愛媛県今治市、寺尾佳恵撮影
文部科学省の大学設置・学校法人審議会が岡山理科大獣医学部の新設を認める答申をし、来春に開学できる見通しとなったことを受け、大学を運営する学校法人「加計(かけ)学園」の加計孝太郎理事長が10日、「加計グループの学生・生徒、保護者、同窓生並びに支援者の皆様へ」と題するコメントを発表した。
加計学園理事長のコメント全文 獣医学部認める答申受け
特集:加計学園問題
「13年以上にわたって愛媛県、今治市とともに構造改革特区と国家戦略特区で計16回申請した結果、ようやく岡山理科大獣医学部の答申が発表されました」。コメントの冒頭には、「悲願」をかなえた達成感がにじむ。
さらに、父である創立者の加計勉氏が「学園草創期より動物関連教育について強い関心があった」と紹介。その思いを引き継いで、十数年前より運営する大学や専門学校で動物関連の教育を続けてきたとし、「こうした歴史を積み上げてきた結果が、今回の答申につながった」と自負している。
そのうえで、来年4月に開設される見込みの獣医学部について「国際的に通用する人材を養成するために、充実した教員組織を備える」と主張。学生たちは「現場実習のみならず、ボランティアや地域イベント等など地元の皆さんとの交流を通じて、大きく成長する機会を得ることができる」とアピールしている。
紆余(うよ)曲折を経て、認可答申を受けた現在の気持ちを「万感胸に迫る思い」と表現。「世界に冠たる獣医学部を目指して、努力に努力を重ねていきたいと強く思っています」と結んでいる。