10月22日の初防衛戦で、元王者のペドロ・ゲバラに右を打ち込む拳四朗(右)=両国国技館
世界ボクシング評議会(WBC)ライトフライ級王者の拳四朗(25)=BMB、本名・寺地拳四朗=が、異例の「中2カ月」で防衛戦をすることになった。初防衛戦が10月22日で、次が12月30日。異例の短期スパンで戦う裏には「切実な理由」がある。
16日、東京都内で記者会見した拳四朗は「まだ気持ちが試合モードに切り替わってない」ともらした。
最近の世界王者は年間2~3試合が定着している。4カ月間隔なら、1カ月は休養や軽い練習に充て、次の試合への調整に3カ月かけるのが普通だ。今回の打診があったのが会見の10日前で、「前の試合の祝勝会が何件か残っていたけど、キャンセルです。体重も(リミットの48・97キロから)6キロオーバーまで戻っていた」と苦笑いした。
知名度アップを
日本のジム所属の世界王者は12人。そのうち自分の都合で試合日程が組めるのは、テレビ局がメインイベントとして中継する村田諒太(帝拳)、井上尚弥(大橋)ら一握りだ。一方で、ボクシングには早いラウンドのKO決着もあり得る。その際にも中継局が対応できるように、世界戦を同会場で2試合、3試合と組むのが主流になっている。
拳四朗の場合、世界王者になっ…