リニア中央新幹線の品川駅を地下に設置するため、東海道新幹線の線路の下の砕石を取り除き、代わりに線路を支える仮設の橋桁が設置された=25日午前2時2分、東京都港区のJR品川駅、飯塚晋一撮影
JR東海は24日深夜から25日未明にかけて、リニア中央新幹線の東京・品川駅での工事を報道機関に初めて公開した。
【特集】リニア中央新幹線
同駅のリニア開業は2027年。東海道新幹線の地下40メートルを走らせる計画で、新たな駅を造る工事に昨年1月に着手した。現在は掘削の準備段階で、東海道新幹線のレール下の砕石を鉄の橋桁に替える作業を進めている。
作業は終電後から始発までの4時間半。25日午前0時過ぎ、約100人の作業員らが「せーの」と声をかけながらレールや枕木を次々と外していった。砕石をすくい出してから、クレーンで長さ12・4メートル、重さ約30トンの橋桁を設置し、レールを戻した。1日1本のペースで、この日は全123本のうち6本目の橋桁を設置した。
中央新幹線建設部の大羽宏和次長は「時間も空間も制約されて難しい工事だが、着実に進めていく」。準備が終われば、新幹線の下を掘削してコンクリートを打ち込み、リニアの線路とホームづくりに取りかかる。(伊藤あずさ)