森友学園が開校を目指した小学校の設置趣意書。国側は当初、校名や本文を黒塗りにして開示した(左)
学校法人「森友学園」(大阪市)の国有地売却問題で、財務省は24日、学園が開設を目指した小学校の設置趣意書を神戸市の大学教授らに開示した。教授らは、国の趣意書の不開示決定の取り消しを大阪地裁に求めていた。財務省は22日の立憲民主党の会合でも同じ文書を開示した。
政府はこれまで、経営上のノウハウを含むため学園の利益を害する可能性があるなどとして、表題の一部以外は開示を拒んできた。今月20日、学園の民事再生手続きの管財人から「開示されても支障はない」との意見書を得たとして開示を決めた。
開示したのは、学園が籠池泰典・前理事長名で財務局に提出した書類3枚で、小学校の理念などとともに、表題は「開成小学校設置趣意書」となっていた。校名などが当初、黒塗りになっていたため、朝日新聞は籠池氏への取材に基づいて、籠池氏が「安倍晋三記念小学校」の校名を記した趣意書を財務省近畿財務局に出したと明らかにした、と5月9日付朝刊で報じた。