大学入試センター試験は14日、理科と数学の試験があり、2日間の日程を終えた。一部の地域で積雪や吹雪により電車の遅れなどがあったが、大きな混乱はなかった。
14日は愛媛大(松山市)の会場で、試験監督が本来よりも2分ほど遅く数学の試験を始めながら、予定時刻通りに終わらせるミスを起こした。結果として、93人の受験生は試験時間が2分足りなくなり、希望すれば再試験を受けられることになった。
試験は60分間で、午前11時20分に開始予定だった。大学入試センターによると、開始から約20分後、時間を管理するタイムキーパーが、会場の時計が約2分ずれていることに気づいた。その後、監督が元々の終了時刻で試験を終わらせたため、本来よりも短い試験時間になってしまった。試験終了後に受験生から「試験時間が短かった」と指摘があり、ミスが判明したという。
このほか、福島市や福島県郡山市、福井市の試験会場で、電車の遅れや運休により、計8人について数学の開始時間が繰り下げられた。山口県立岩国高校では校舎のトイレが使えなくなり、数学の開始を1時間遅らせた。受験生は代わりに体育館のトイレを使ったという。13日にあった大阪学院大(大阪府吹田市)での英語のリスニングについて、43人が再試験の対象になった。試験中に受験生1人が嘔吐(おうと)したため、本来は中断すべきだったが、試験監督がそのまま試験を続けたためという。
また、2日間で4人の不正行為が確認された。終了後もマークシートを修正したり、英語のリスニングの開始前に機器を操作したりしたというもので、4人は今回の試験の成績全てが無効になる。(根岸拓朗)