大阪府堺市は今月から、5種類のがん検診の自己負担金を無料化した。府内では高槻市や八尾市など6市町が実施済みで、政令指定都市では初めてという。2020年春まで2年間続ける。同市のがん検診受診率は全国的にも低く、無料化で大幅な向上をめざす。
がん検診、何歳まで受ける? 上限が決まっている国も
無料化された検診は、胃がん(50歳以上の偶数年齢)、肺がん(40歳以上)、大腸がん(同)と、女性のみの子宮がん(20歳以上の偶数年齢)、乳がん(40歳以上の偶数年齢)。各200~1千円必要だった自己負担金をなくした。
無料化は昨年3選された竹山修身市長の公約の一つ。市は今年度予算に費用2399万円を計上した。
堺市健康医療推進課によると、5種類のがん検診の対象者のうち、受診した人の割合は16年度で17・3%(職場や人間ドックなどでの受診は含まない)。全国平均の19・8%(14年度)に届かず、府内の自治体でも下位だ。竹山市長は「無料化によって、25%超を目指したい」と話す。
検診は市内の指定医療機関や各区の保健センターなどで実施している。問い合わせはがん検診総合相談センター(072・230・4616)。(加戸靖史)