元NHKアナウンサーの有働由美子さん(49)が10月から、日本テレビ系の平日夜の報道番組「news zero」のメインキャスターに就任する。4日に開かれた記者会見で有働さんは、「NHKの有働ではできなかったことをやっていきたい」と抱負を語った。
白のワンピース姿で登壇した有働さん。人前に出るのは久々だといい、「心臓、ドキドキするものですね。五十前になっても。最初に紅白に出たときみたい」と胸中を明かした。
長年勤めたNHKを3月末で退局した後は、東日本大震災の被災地や中東、東南アジアなどを訪れていたという。「頭でっかちになってニュースをとらえていたのを、もう少し肌感覚で感じることができるようになった気がします」
番組は10月、大文字で表記する「NEWS ZERO」から、小文字の「news zero」に変わり、視聴者との対話や双方向性を意識した形に内容を一新する。
有働さんはニュースをきちんと伝える一方で、「バッシングを恐れずに、私の価値観ではこのニュースはこう見えますけど、どう見えますか?というのをぶつけていきたい」と語った。今後は中国でのロケが予定されているほか、災害取材に注力したいという。
古巣への思いにも言及した。自身の白い衣装を「中途半端なウェディングドレス」とたとえて笑いを誘い、NHKから出て他局でキャスターに就くことを「嫁に出された」と表現。「嫁に出してくれたNHKの方にも、立派にやっているな、って思ってもらえるように、がんばっていければ」と意気込んだ。
有働さんは1991年にNHKに入局。ニューヨーク特派員などを経て、朝の情報番組「あさイチ」のキャスターを務めていた。4月からはフリーで活動している。