NHKの大河ドラマ「いだてん」の第2部が30日から始まる。水泳指導者と新聞記者の二足のわらじをはく後半の主人公、田畑政治(まさじ)(阿部サダヲ)が躍動する舞台として、当時のプールと新聞社が再現された。どのようにして生み出されたのか。NHKの美術担当者に聞いた。
これまで陸上競技が中心だった物語は、第2部から一転、水泳がメイン種目になる。田畑らは水泳の競技団体を立ち上げると、東京帝大にあった船舶実験用の水槽を屋内プールに改造する。
この屋内プールが撮影用に再現された。東大に現存する25メートルプールを参考にした。底面や側面にタイルが使われた本格的な作りだ。
「普通は作らないですよ」。NHK映像デザイン部の山田崇臣(たかおみ)チーフ・プロデューサー(CP)は言う。プールでの撮影は既存の施設を探すのが常道。だが今回は撮影スケジュールなどの条件を満たす施設が見つからなかった。「作った方がトータルコストも抑えられるという結論になりました」
セット作りのネックとなったの…