大阪市住之江区の大阪府咲洲庁舎の周辺では、4日午後1時半ごろから急激に風と雨が強まった。巻き上がる暴風によって樹木が折れたり、自転車や車の部品などが吹き飛ばされたりした。庁舎近くに駐車された乗用車20台以上が横転した。
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湾岸部にある同庁舎は55階建て。最上階の展望台は終日臨時休業となっていたが、強風によって庁舎内のエレベーターが全面停止。エレベーターホールには庁舎内での勤務者や来庁者らが座り込んで復旧を待ったほか、館内には外出を控えるように求めるアナウンスが流れた。一部のエレベーターは午後6時過ぎに復旧した。
また、1階部分の窓ガラスが割れたり、雨漏りによって床が水浸しとなった。警備員の男性は「こんなにひどい雨風は今まで経験したことがない」と話した。手続きのため来庁していた東大阪市の建設業、池原昭彦さん(57)は業務用のワンボックス車が損壊。庁舎から移動することもできず、関係各所への連絡に追われた。「あっという間に壊れていった。もうどうにもならない。笑うしかないでしょう」と疲労を隠せない様子で話した。(辻健治)