6日未明に起きた北海道胆振(いぶり)地方を震源とする最大震度7の地震に関し、北海道庁は7日、18人が死亡し、2人が心肺停止、19人が安否不明になっていると発表した。最初の揺れの後、7日午後5時までに震度1以上の揺れを108回観測。気象庁は引き続き強い地震に注意を呼びかけた。道内のほぼ全域で発生した停電は8日中におおむね解消できる見通しとなったが、政府は需要が高まる週明けにも、北海道で計画停電に踏み切る可能性があることを明らかにした。
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北海道で震度7、道内の被害状況は
気象庁は7日、これまで震度データが得られていなかった札幌市東区で震度6弱を観測していたと発表した。他に同市清田区と白石区、手稲区で5強、厚別区と豊平区、西区で5弱だった。厚真(あつま)町で震度7を観測した最初の揺れの後、地震の規模を示すマグニチュード(M)3・5以上の地震も、7日午後2時半現在、56回発生しているという。
気象庁によると、地震活動はしばらく続き、最初の揺れから約1週間は震度7程度の地震が起きる可能性があるという。道内は8日夕方にかけて大雨となるところがある見込みで、地震で地盤が緩んでいる地域では土砂災害に十分な注意が必要としている。
土砂崩れが発生した厚真(あつま)町では7日も警察や消防、自衛隊による救助捜索活動が続けられた。北海道庁によると、亡くなった人の内訳は、厚真町15人、むかわ町、新ひだか町、苫小牧市が各1人。建物の被害は全半壊など61棟にのぼる。避難所は585カ所に設けられ、7日夜時点で1万3111人が避難している。
停電の解消に伴い、札幌を中心に都市機能は徐々に回復してきた。新千歳空港では午前11時前に国内便が到着後、航空各社が次々と運航を始め、国際線も8日朝から運航見通しという。同空港と札幌市を結ぶJRの「快速エアポート」上下線は昼過ぎから本数を減らして再開。北海道新幹線(新函館北斗―新青森)も午後から再開した。
道警によると、7日午後5時半現在、約1万3千カ所にある信号機のうち、約6割が復旧した。
一方、公立小中高校、特別支援学校、幼稚園は7日、1973校のうち9割弱にあたる1752校が休校した。