米アップルが12日発表した「iPhone XS Max(アイフォーン・テン・エス・マックス)」、「XS(テン・エス)」「XR(テン・アール)」の新3機種と、「アップル・ウォッチ・シリーズ4」を、発表会場で早速触ってみた。
iPhoneの新機種「Xs Max」、21日から発売
iPhoneに史上最大6.5インチ型登場 XsMax
顔認識・ボケ味…どこまで進化 新iPhone徹底解説
6・5インチでアイフォーン史上最大という「XS Max」は、手にとってみると意外に大きさを感じなかった。これまで最大で、たまたま持ってきていた「iPhone 6sプラス」と比べるとほぼ同じサイズだった。
6sプラスの画面は、LCD(液晶ディスプレー)で5・5インチだったが、「XS Max」は有機ELを使用した6・5インチ。画面の大きさが1インチ違うが、「XS Max」は、これまでの「X(テン)」同様に筐体(きょうたい)いっぱいに画面が広がっているため、全体のサイズがほぼ同じなのだとわかった。
今回発表された3機種は、携帯の心臓部分にあたるプロセッサーが、従来の「X」に比べて8倍のスピードになった。それだけに、ソフトを操作したときの動きが速い。
「XS Max」「XS」「XR」に共通するのは、カメラの進化だ。撮影後の画像の被写界深度を自由に変えることができ、背景の「ぼけ」が一瞬で変わる。実際に手元でみると、「ぼけ」が一気に変化する様子は迫力がある。各国の記者たちも驚きの声を上げていた。
「X」シリーズの廉価版として用意された「Xr」は、アルミを筐体に使ったモデルで、黄色や赤色などさまざまな色がある。持った感触も軽く、操作しやすい印象だ。米国での「Xr」の価格は、749ドル~で、「XS Max」が1099ドル~、「XS」が999ドル~となっているのと比べると、より購入しやすい価格になった。
「アップル・ウォッチ・シリーズ4」は、より大きな画面となり、厚みはより薄くなった。画面サイズが44ミリの製品を腕に装着してみると、より丸みを帯びたデザインで、薄くなったためか、こちらもあまり大きくなった印象は受けなかった。アップルのスタッフが「全体の容積は、以前のモデルよりも小さいのです」と説明してくれ、納得がいった。
「シリーズ4」での大きな変化は、アップルウォッチで心電図がとれるようになることだろう。米国でソフトウェアが米国でリリースされるのは「年末にかけて」(米アップル)とのことで(日本は未定)、会場のデモでは体験できなかったが、記者たちの間で大きな関心を呼んでいた。(カリフォルニア州クパティーノ市=尾形聡彦)