愛知県北名古屋市の住宅型有料老人ホーム「アグレにじ北名古屋」で、施設の職員2人が90代の入所男性の顔をたたいたり、「死ね」などと暴言を吐いたりしていたことが、14日わかった。施設側は男性の家族らに謝罪。「再発防止を図りたい」としている。
同施設によると、男性は今年7月に入所。おむつ替えなどの介助中に、施設に勤務する看護師と介護職員(いずれも60代女性)から額を手でたたかれたり、「死ね」「寝とけ」などと威圧的な言葉を吐かれたりした。施設の元関係者が警察に相談し、発覚した。
施設側の聞き取りに対し、2職員は「行き過ぎたことをした」と暴行や暴言を認め、男性の担当を外された。施設の担当者は「大切な家族を預けていただきながら申し訳ない。二度と起きないよう努めたい」と話し、職員への指導や職場環境の改善を進めたいとしている。同施設は北名古屋市にも「虐待と思われる事案がある」と今後の対応について今月初旬に相談していた。
同施設は24時間スタッフが常駐する介護付きの有料老人ホームで2013年に開所。定員48人で、市によると8月時点で46人が入居している。(日高奈緒)