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若かりし西郷どん、こまやかな心遣い示す書簡 初公開へ

作者:佚名  来源:本站原创   更新:2018-9-20 20:21:19  点击:  切换到繁體中文

 

明治維新の立役者の1人とされる西郷隆盛(1828~77)が福井藩士に宛てた書簡の原本が22日から、福井県立歴史博物館(福井市)で初公開される。県が19日発表した。県によれば、西郷が29歳のときに書いたものとみられ、福井、薩摩両藩の交流や、青年時代の西郷の書体を示す貴重な資料として注目される。


書簡は縦16センチ、横47・1センチ。個人が所蔵する。1857(安政4)年閏(うるう)5月3日付で、西郷が福井藩士の村田氏寿(うじひさ)宛てに書いた手紙とみられる。


西郷が手紙を書いた前日、村田は薩摩藩主の島津斉彬(なりあきら)への面会を求めて、取り次ぎ役だった西郷と面会していた。書簡では、西郷は村田と面会したときに打ち解けて話ができたことを喜んだうえで、「却而卒爾之至与奉存候(かえって卒爾〈そつじ〉の至りです)」と記し、失言があったかもしれないことをわびるなど、西郷のこまやかな心遣いがうかがえる。


書簡は2010年、歴史雑誌に写真だけが紹介されていた。今回、福井県が所蔵者から借りて複数の専門家に鑑定を依頼。ほかの西郷の筆跡と一致することなどから真筆と判断された。


NHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」の時代考証も担当した大石学・東京学芸大学教授(日本近世史)は「人への配慮や気遣いという西郷らしい一面がうかがえる史料。江戸藩邸以外での具体的な西郷の活動が分かるという点でも特筆できる。薩摩でも西郷が斉彬とともに政治、外交的な役割を果たしていたことが伝わる」と話す。


書簡は11月4日まで、福井県立歴史博物館の特別展「幕末維新の激動と福井」で展示される。同じ会場では、坂本龍馬の花押(かおう、サイン)入りの書簡も初公開される。問い合わせは博物館(0776・22・4675)へ。(山田健悟)


書簡の口語意訳


昨夕はゆるゆるとご高話を承り、誠に清々(すがすが)しい気持ちでした。ご面会して心のうちを打ち明けてしまい、かえって卒爾(そつじ)の至りです。何とぞご容赦ください。さて、承った件(島津斉彬への面会)、今日にはお達しがあるでしょう。主君の手元(てもと)からのお達しですので、ご伏蔵(ふくぞう)なくご糺問(きゅうもん)してください。拝顔(はいがん)の折に陳謝いたします。


(福井県立歴史博物館による意訳)



 

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