林芳正文部科学相は21日、同省をめぐる汚職事件に関して調査した結果、戸谷(とだに)一夫事務次官(61)ら4人の幹部職員が業者から不適切な高額接待を受け、国家公務員倫理規程などに違反したと認定し、処分したと発表した。接待の会合には、業者らのほか、国会議員らも参加していたという。4人のうち、戸谷氏=減給10分の1(3カ月)=と高橋道和(みちやす)初等中等教育局長(57)=同(2カ月)=は政府が同日の閣議で辞職を了承した。
不適切接待、文科省が4人処分 事務次官ら2人が辞職
ほかに処分を受けたのは、義本博司高等教育局長(56)=減給10分の1(1カ月)=と柿田恭良(やすよし)総務課長(53)=訓告。全員が、同省元幹部への贈賄罪で起訴された医療コンサル会社元役員の谷口浩司被告(47)から接待されていた。また、このほかに幹部や一般職員計5人が谷口被告から接待を受けており、引き続き調査をしている。林氏は会見で「文科行政に対する信頼が失墜していることは重く受け止めなければいけない」と述べた。
調査によると、戸谷氏は会合費やタクシー代として少なくとも6万2千円分、高橋氏は懇親会費として少なくとも2万円分の費用負担を受けた。両氏の説明では、現職や元職の国会議員との会合という名目で誘われ、参加したという。戸谷氏は報道陣に「政治関係者との会合については許容されるのではという甘い認識だった」と語った。
文科省をめぐる汚職事件では、…