2014年9月27日に噴火した御嶽(おんたけ)山(長野・岐阜県境、3067メートル)の山頂登山が26日午前、長野県木曽町側からの登山道に限って解禁された。噴火から4年間、立ち入れなかった頂へ、死者・行方不明者計63人の遺族らが続々と登り、祈りを捧げた。正午には一般登山者にも開放された。 この日、規制が解除されたのは木曽町の「黒沢口」登山道の9合目から山頂までの約600メートル。犠牲者の遺族らは解除の午前10時半から、ゆっくりと歩いて山頂を目指した。約30分で到着すると、山頂直下に建立された慰霊碑の除幕を見守った。それぞれ手を合わせたり、花を供えたりして祈った。噴火直前に犠牲者が撮影した写真と照合して、「ここだ」と言って涙ぐむ人もいた。 4年前の噴火直後、木曽町を含む地元3市町村は災害対策基本法に基づき、山の一部の立ち入り規制を開始。その後、噴火警戒レベルの引き下げに応じて規制範囲を狭めたものの、山頂(剣ケ峰)を含む火口から約1キロ圏内については規制を続けてきた。 木曽町は昨年から山頂付近での安全対策も開始。噴火の際に登山者が避難できるコンクリート製シェルターを3基(計約90人収容)設置したほか、9合目までの山荘の屋根などにも補強を施した。これらを踏まえ、安全対策が整ってきたとして規制解除を決めた。今年の解除は、10月8日正午までの期間限定という。(羽場正浩) |
御嶽山噴火から4年、登山道が再開 長野県側からのみ
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