南海トラフ地震が発生する恐れが高まった際に出される臨時情報をめぐり、政府の中央防災会議の作業部会は25日、情報発表時の防災対応の考え方をまとめた。臨時情報につながる可能性がある三つの現象ごとに、避難の必要性がある地域や実施すべき行動を盛り込んだ。 特集:災害大国 南海トラフ地震の被害想定 三つの現象は、想定震源域の一部でマグニチュード(M)8クラスの大規模地震、M7クラスの地震、プレート境界での「ゆっくりすべり」。各現象の観測後、大きな揺れのない地域も含め、さらに巨大な地震の可能性が高まったと判断した場合は、気象庁が臨時情報として発表する。 M8クラスの地震で、その後の巨大地震による津波で明らかに避難が完了できないと想定される地域では全住民が避難する。その他の地域でも高齢者などは避難を始めるとした。期間は1週間程度を想定している。M7クラスの地震と「ゆっくりすべり」で臨時情報が発表された場合は、家具の固定や避難経路の確認などを呼びかける。 作業部会は防災対応の内容をさらに具体化し、年内に提言をまとめる。(山岸玲) |
地震で被害なくても全住民避難を 南海トラフ、津波想定
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