日大アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で、過度な反則行為をした宮川泰介選手が4日、同部に復帰した。3日の関東学生連盟理事会で復帰が報告され、東京都内のグラウンドで行われた練習にこの日から合流した。冒頭15分間公開された練習で、宮川選手はまず報道陣に向かって深々と頭を下げた。部員からは歓声で迎えられ、引き締まった表情で体作りのメニューなどをこなした。
9月1日付で就任した橋詰功新監督は「社会に出るためにフットボールを通して教育する。まずは一人の人間として育ってほしい」と語り、精神面のケアも踏まえて宮川選手とは毎日練習後に面談する方針だ。
橋詰監督によると、宮川選手から連絡があったのは8月16日。チームが秋のリーグ戦参加を認められず、謝罪したいという申し出だった。数日後初めて話し合うと、宮川選手は当初「フットボールをやる資格はない」と復帰を否定した。だが、1時間以上話し込む中で意欲を感じた橋詰監督が「戻ろうか」と誘ったという。部員たちも賛同した。
30人以上いた4年生のうち、20人近くがチームを離れた。宮川選手ら3年生が今後、チームを引っ張っていく。(吉田純哉)