インドネシアのジャカルタで開かれているアジアパラ大会の柔道でヒジャブを取らなかったとして、大会組織委員会が女子52キロ級のミフタフル・ジャンナー(インドネシア)を失格にした。ミフタフルは9日、記者会見し、「着用禁止のルールは知っていたが、私は私の信条に従った」と話した。
8日にあった試合の開始直前に、ヒジャブを取るように言われ、失格にされることを選んだという。国際柔道連盟の規則では、布などで頭を覆うことは安全上の理由から禁止されている。組織委員会は、イスラム教徒の女性が髪を隠すために頭に巻くヒジャブがこの布に当たると判断したという。ヒジャブをめぐってはパラに限らず、着用を認められなかった選手が棄権を迫られる事案などが相次いでいる。国際バスケットボール連盟は昨年、着けられるよう規則を変えた。
インドネシアのイマム・ナフラウィ青年スポーツ相は「信条と規則は両立されるべきだ。イスラム教徒の選手も競技できるよう、国際柔道連盟は規則を改定してほしい」と話した。(国吉美香)