日本と韓国は8日、両国関係の転機となったと評価された1998年の小渕恵三首相と金大中(キムデジュン)大統領による「日韓パートナーシップ宣言」から20年を迎えた。両国は節目を利用して関係を強化する戦略も描いていたが、自衛艦旗(旭日〈きょくじつ〉旗)をめぐる葛藤が起きた。宣言の未来志向の精神が生かされなかったのは、なぜなのか。
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「2人の決断を再確認し、日韓(関係)をしっかり前向きに進めていきたい」。河野太郎外相は5日昼に行った記者会見で、宣言についてこう語った。
ソウルで1日に開かれた記念式典では、韓国の李洛淵(イナギョン)首相が「金大中氏のバランス感覚と、小渕氏の配慮が最強の両国関係をつくった」と振り返った。日韓議員連盟会長の額賀福志郎元財務相ら約200人の参加者からは、大きな拍手が起きた。
98年10月の金氏の訪日にあ…