米国防総省捕虜・行方不明者調査局(DPAA)の研究所は22日、米朝首脳会談の合意に基づき、先月末に北朝鮮から返還された米兵の遺骨55柱を日本人記者団に公開した。DPAAは3Dスキャナーで遺骨を調査するなどして照合作業を始めており、今後、DNA検査なども行いながら個人の特定を進めるという。
国際系ニュース
ホノルル訪問中の河野太郎外相が、DPAAを訪れた際、返還されたばかりの遺骨の実物が公開された。ただ、写真撮影は禁じられた。遺骨は55の箱に分かれて、8月初めに研究所に届いたという。研究所では、箱ごとに番号をつけて遺骨を整理。状態を調べたり、大きさを測定したりする作業を始めていた。
河野外相は、研究所の責任者に「我々の戦士についても確認作業をしていただいていることに感謝します」と語った。同研究所は米兵の遺骨に交じって収集された遺骨のなかで、日本兵の可能性が高い遺骨があると判断した場合、日本への情報提供や、遺骨の返還を行っているという。(ホノルル=尾形聡彦)