行政機関や企業などに女性登用の行動計画づくりを義務づける「女性活躍推進法」の見直し議論で、義務の対象を登用が遅れている中小企業に広げるかが焦点となっている。労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)の分科会で12日、本格的な議論が始まったが、労使の意見が大きく隔たり、先行きは不透明だ。
同法は従業員301人以上の企業を対象に、女性の登用を進めるための行動計画をつくることを義務づける。計画では、企業が自社の女性採用比率や管理職比率などを調べた上で、登用に向けた数値目標を自由に定め、達成に向けて取り組むことや達成時期などを決める。未達成でも罰則はないが、計画はホームページなどで公表する必要があり、女性活躍を促す効果が期待されている。
ただ、厚労省の2017年度の調査では、女性の管理職(課長級以上)がいない企業の割合は従業員300人以上の企業では29・6%だった一方、30~299人の企業は40・4%だった。規模の小さい企業での登用が遅れているのが実態だ。
この日の分科会では、2016…