日本骨髄バンクは20日、骨髄移植を受ける患者の情報をドナー(提供者)に誤って送付したと発表した。患者の氏名や住所、病名などはなかったが患者IDや性別、年齢、移植の担当医師名が含まれ、患者の特定につながる可能性がある。公正なあっせんのため、バンクはドナーと移植患者の接触や、個人情報を互いに知ることを禁じている。1991年のバンク設立以来、患者情報がドナーに漏れたのは初めてという。
バンクによると、骨髄を採取する施設の医師に送るはずだった書類1枚を担当者が8月2日に封書でドナーに送付。6日にドナーから連絡がありわかった。体重や身長、血液型も書かれていた。バンクはドナーや移植患者らに事情を説明し、謝罪したという。
書類は担当者が1人で印刷し送っていた。再発防止に向け、今後は個人情報を含む書類は2人以上でチェックする。また、有識者による外部委員会を設け、今年度中にマニュアルの見直しなどをするという。(姫野直行)