酷暑が心配されている2020年東京五輪のマラソンについて、大会組織委員会は午前7時としていたスタート時間を繰り上げる方針を固めた。新たなスタート時間は午前5時、5時半、6時、6時半の案があり、今後、国際オリンピック委員会(IOC)などと協議を進める。
酷暑対策を巡っては、政府・自民党が標準時を1~2時間早めるサマータイム(夏時間)導入を検討していたが、システム改修などに対応する時間が少ないなど反対意見が根強く、大会までの実現は断念する方針に。党の研究会が21日、導入見送りを正式決定した。それを受けて組織委は関係団体との調整に入る。
マラソンのスタート時間については、10月に日本医師会と東京都医師会が「競技者、観客、スタッフへの危険がより少ない時間に終わるように」と、午前5時半に繰り上げるよう組織委に提言。競歩についても夜間や早朝の開催を申し入れていた。
東京五輪のマラソンは女子が8月2日、男子が同9日に行われる。招致時の計画では午前7時半スタートだったが、今年7月、暑さを考慮して午前7時に変更し、IOCの承認を得ていた。