世界遺産の高野山へのアクセスを担う南海電鉄の高野山ケーブルカーの3代目車両が25日、運行最終日を迎え、極楽橋駅(和歌山県高野町)で引退セレモニーがあった。多くの観光客やファンらが見守る中、くす玉が割られ、拍手で車両が送り出された。
ケーブルカーは1930年に開通。3代目の現車両は64年から使われ、極楽橋駅と高野山駅(同町)間の0・8キロ(高低差328メートル)を約5分で結んだ。
来年3月初旬にデビュー予定の新型車両は、客車部分をスイスのメーカーが手がけ、高野山・壇上伽藍(がらん)の根本大塔を思わせる朱色がコンセプトカラーになるという。今月26日からの工事期間中はケーブルカーは運休し、代替バスが橋本駅(橋本市)と大門南駐車場(高野町、臨時高野山駅)間で運行される。(鈴木芳美)