安倍晋三首相は30日午後(日本時間12月1日未明)、G20首脳会議の会議場で米国のトランプ大統領と会談した。
会談冒頭、トランプ氏は「日本はF35などたくさんの我々の戦闘機を購入しており、とても感謝している」と述べた。日本は防衛大綱の改定を12月に控えており、米国製の防衛装備品購入に対する日本の姿勢を評価したものとみられる。一方、会談に同席した野上浩太郎官房副長官は終了後、「新たな購入が決定した事実はない」と説明した。
9月の安倍首相訪米時に合意した新たな通商交渉についても話し合った。トランプ氏は、貿易赤字について「巨額の対日赤字があるが、減少してきている」と評価しつつ、「早くバランスが図られることを期待している」とも述べ、貿易赤字削減を改めて求めた。
首相は、トランプ氏に10月の訪中について説明。国際社会での中国の建設的な役割をうながすために、日米で緊密に連携していくことで一致した。北朝鮮問題でも従来の方向性を確認。「自由で開かれたインド太平洋」構想に基づくインフラ整備などでの協力も確認した。(ブエノスアイレス=小野甲太郎)