韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は2日、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の年内のソウル訪問について「可能性はある」「金委員長の決断にかかっている。まだわからない」と述べ、なお望みをつなぎたい思いを吐露した。主要20カ国・地域(G20)首脳会議のため訪れていたアルゼンチンからニュージーランドに向かう機中で、韓国記者団に述べた。
南北関係筋によれば、北朝鮮は11月半ば、米朝関係の進展がなければ正恩氏の年内のソウル訪問は難しいとの考えを韓国側に伝えており、実現の見通しは不透明となっている。
だが文氏は、年内訪問の可能性はあると機内で強調。さらには、11月30日の米韓首脳会談の際に、正恩氏の訪問が実現したらメッセージを伝えてほしいとトランプ米大統領から依頼されたことも明らかに。「(トランプ氏は)正恩氏に友好的な考えを持ち、正恩氏が好きだ。残る合意を一緒に達成し、正恩氏の望みを実現させる」というメッセージだという。
文氏は、北朝鮮が非核化の見返りとして米国に求めている「相応の措置」について「必ずしも制裁緩和の意味ではない」と説明。人道支援やスポーツ・文化交流、朝鮮戦争の終戦宣言なども考えられると自身の見解を述べた。
記者団から、北朝鮮政策を巡る…