京都大は3日、ノーベル医学生理学賞を受賞する本庶佑(ほんじょ・たすく)特別教授(76)の名を冠した基金を創設した。同賞の賞金を原資として、広く寄付も募り、若手研究者の支援に充てる。
基金名は「本庶佑有志基金」。本庶さんの座右の銘で、志を曲げることなく堅持していれば、必ず成し遂げられるという意味の「有志竟成(ゆうしきょうせい)」から名付けた。
本庶さんの研究成果をもとにつくられたがん治療薬「オプジーボ」の特許収入も、基金に入れる予定だという。寄付の問い合わせは京大基金事務局(075・753・2210)。
基金は、本庶さんが受賞決定後に、設立の意向を示し、「(研究で得られた)『果実』は大学に返し、後進を育てることに使いたい」と基礎研究の重要性を語っていた。同賞の授賞式は10日(日本時間11日未明)、ストックホルムである。(野中良祐)