岐阜県は5日、同県美濃加茂市の県畜産研究所の豚が、豚コレラに感染していることが確認されたと発表した。県内では、9月に岐阜市の養豚場で国内で26年ぶりとなる豚コレラの発生が確認され、その後、11月に同市で2例目を確認。今回が3例目となる。県施設での確認は初めて。現場は、最初に感染が確認された養豚場から約15キロの距離にある。
岐阜県によると、今回確認された研究所では、11月16日ごろから食欲不振の豚が出るなどしていた。今月3日には豚4頭に食欲不振や呼吸器の異常が確認された。県によるPCR検査を実施したが判定がつかず、5日未明に国の精密検査で豚2頭の感染が確認された。ウイルスはこれまでと同じ型だった。
豚コレラは、人には感染せず、感染した豚の肉を食べても健康への影響はない。
県畜産研究所は美濃加茂市に養豚・養鶏研究部があり、県産ブランド豚の品種改良などに取り組んでいる。9月に1例目の発生が確認されてから、畜舎の出入り口付近に消毒槽を設け、外部から敷地内への侵入を禁止するなどしていた。敷地周辺には野生イノシシ対策のワイヤメッシュも設置していたという。
県は研究所内の豚全491頭を24時間以内に殺処分し、72時間以内に埋却や消毒を行う。県産ブランド豚肉「ボーノポーク」の種豚も処分されるため、ブランド豚の生産などに影響が出るという。
また、研究所から半径10キロ…