政府は11日、「防衛計画の大綱(防衛大綱)」と「中期防衛力整備計画(中期防)」の骨子案を与党のワーキングチームに示し、了承された。海上自衛隊の「いずも」型護衛艦を改修し、事実上「空母化」することを明記。大綱と中期防のいずれも18日に閣議決定する。憲法に基づく専守防衛を逸脱するとの指摘が出ており、来年の通常国会でも議論は必至だ。
防衛大綱の骨子案では、「現有の艦艇からの(短距離離陸と垂直着陸ができる)STOVL機の運用を可能とするよう、必要な措置」を講じることを盛り込んだ。中期防にはその一環として、「いずも」型護衛艦の改修を明記した。
「いずも」型護衛艦は甲板などを改修し、STOVL機である米国製の戦闘機F35Bの運用を想定している。政府見解では憲法に基づく専守防衛で「攻撃型空母」の保有は認められないとしており、岩屋毅防衛相は11日、改修後も常時艦載はしないと記者団に表明。「攻撃型空母」には当たらないと説明した。
だが、どのような運用を想定し…