カナダ政府高官は12日、中国でのカナダ人シンクタンク職員拘束について、同日朝に中国当局から連絡があったと明らかにした。この職員は元外交官とされたが、実際には外務省を休職中だという。また、フリーランド外相はこの日の会見で、職員とは別のカナダ人男性が中国で拘束されている可能性を示唆した。中国メディアも13日、遼寧省丹東市の国家安全局が捜査していると伝えた。
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拘束が確認された職員は「国際危機グループ」(ICG、本部ブリュッセル)のマイケル・コブリグ氏。高官によると、同氏は北京市国家安全局に10日に拘束されたが、容疑や勾留場所は不明という。中国紙「新京報」は「中国の国家安全に危害を加えた疑い」で調べを受けていると報じた。
高官の説明によると、同氏は外務省に復職可能な「特別休職」という制度を使い、ICGで働いていた。不逮捕などの外交特権は与えられていないという。拘束はカナダが米国の要請で中国の通信大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者を逮捕したことへの報復との見方が強く、フリーランド氏は「深刻に懸念している」と表明した。
フリーランド氏はまた、カナダ政府に「中国当局の調べを受けている」と連絡してきたカナダ人男性とその後連絡が取れなくなっている、と明らかにした。ロイター通信によると、この男性は北朝鮮との国境に位置する丹東を拠点とするビジネスマン、マイケル・スパバ氏という。
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