平成最後の年越しのカウントダウンに向け、多くの人々が集まると見込まれる東京・渋谷でトラブル対策が進んでいる。10月のハロウィーンの際には20人以上が逮捕されるなど大きな騒動になったが、イベント主催者が存在しなかったことが原因の一つとされる。地元の渋谷区などは、年越しにはイベントを主催して「秩序」をつくり、混乱を回避する方針だ。警視庁も厳戒警備で待ち構える。
イベントは区や地元商店街などがつくる実行委員会が2年前から実施している。毎年1日午前0時にスクランブル交差点に人が集中し、痴漢や酔っ払いによる迷惑行為などが相次いだため、昨年は「SHIBUYA109」や「渋谷モディ」の前などで、芸能人やスポーツ選手を招いたイベントを開いた。
イベントをあえて複数開くことで人出を分散させるという「逆転の発想」だ。今年も31日午後10時半から翌1日午前1時まで、渋谷駅周辺に複数の会場を設ける。2015年は公務執行妨害容疑で5人が逮捕されたが、イベントが始まった16年は逮捕者ゼロ。昨年は傷害容疑の1人だった。
一方、イベント化によって来場者は増え、区によると、昨年は16年より3万3千人多い10万人が参加したという。今年も数万人の人出が予想され、実行委は民間の警備を強化する。
ハロウィーンでも、主催者がいなかったことが混乱の原因の一つと指摘されており、区は今後イベント化を検討するとしている。
警視庁も、年越しに渋谷署と機…