奈良交通(奈良市)が、奈良の観光名所などを走るバスの写真を使った2019年のオリジナルカレンダーを600本限定で販売している。過去40年ほどは風景写真のカレンダーだったが、ファンの強い希望で、同社の様々なバスが登場するカレンダーを初めて製作した。
春日大社、洞川温泉、月ケ瀬の梅林や大台ケ原の紅葉とススキ……。奈良県内の名所を走るバスの写真を月ごとに紹介している。高速道路を使わない路線として日本一長い全長166・9キロを約6時間半かけて走る「八木新宮特急バス」の一枚も盛り込まれている。
きっかけはバスファンからの声だった。「バスのカレンダーはないんですか」。イベント会場やホームページ経由で、そんな問い合わせがこれまで多く寄せられていた。年末のあいさつで得意先などに配る風景写真のカレンダーはあったが、バスは写っていなかった上、販売もしていなかった。
バスの写真入りカレンダーを求める声は社内にもあり、植田良寿社長の指示で17年の冬、製作がスタート。同社総務人事部広報担当の竹谷さくらさん(28)が任された。撮影は、バスや鉄道の専門カメラマン伊藤岳志さん(49)に依頼した。
「カレンダーらしく季節感の伝…