「のどあめ」に端を発した昨年の議会中断で注目された熊本市議会。多くの議員から「議会の品位」「議会は神聖な場」との言葉を聞いたが、どうあるべきなのだろう。先月あった市議会12月定例会の一般質問を、九州出身の漫画家倉田真由美さん(47)に一緒に傍聴してもらい、「品位」や議会のあり方を考えた。
一般質問は土日をのぞく13~18日にあり、計7人が登壇した。倉田さんは主要5会派の一つに所属する中堅議員の回を傍聴した。
午前9時半ごろ、議会棟5階で傍聴受け付けを済ませた。傍聴人は40人ほど。結構多い。ロビーで倉田さんに、2017年に女性市議が乳児同伴で議場入りしたことについてどうみるか聞くと、「難しい問題。一石を投じたとは思うけれど、行動より先に提案があるべきだと思うし……」。
午前10時、議会が始まり、メモ帳で筆談しながら聴いた。市議会での1人の持ち時間は質問と答弁を合わせて120分。倉田さんは議場を見回して、〈若い議員、少ないね〉〈女性議員も1割くらい?〉。熊本市議の最年少は現在38歳。女性議員は47人中6人で1割強だ。
予定する質問は8項目。最初の2項目の質問と市長の答弁を聞いて、倉田さんがイラストを描き出した。手元の紙を読むために、目線をずっと下げて議場を見渡さない議員の様子に、〈聞かせる(対象の)人の顔を一切見ない〉〈出来レースみたい〉。熱心にメモを取る議員もいる一方、全くとらない人もいる。〈傍聴者の方が顔上げてる〉。質問者は1日最大2人だと教えると、〈少な!!〉。
質問者が数分間述べて、市長や…