「継続は力なり」。中日のドラフト1位ルーキー根尾昂(大阪桐蔭高)は、昨年12月の新入団会見で色紙にこうしたためた。
「小学校くらいから好きな言葉です」。そんな「座右の銘」を小さい頃から心に刻み、実践してきたのだろう。1月初旬の新人合同自主トレでノックを受ける根尾の姿を見て、そんな印象を抱いた。
例えば、二塁手の位置でゴロを捕球すると併殺を狙うような動きをみせたかと思えば、次は三塁に送球する動きをみせる。捕球することに集中する他の新人たちとは明らかに違っていた。
視察した与田監督は「プロは次のプレーで、どう投げるかを考えて捕球する。根尾は指示されなくても全部自分で考えてやっている。脳をしっかり使っている感じがする」とうなった。
確かに、一つ一つは小さな動きかもしれない。それでも、何百回、何千回、何万回とノックを受ける中で、コツコツと積み重ねていけば、大きな違いにはなるだろう。まさに「継続は力なり」だ。
根尾は「同じプレーを繰り返すことも大事だし、色々と状況を想定して動いています」と話す。
「言うはやすく行うは難し」。そんな故事は根尾には無縁のようだ。(鷹見正之)